薄毛・美髪治療/女性
ヘアサイクルの乱れが薄毛を招く
ストレスや生活習慣の乱れなどにより、ホルモンバランスや自律神経が正常に機能しないと、頭皮の血行が悪化し、髪の成長を支える〈毛乳頭〉や〈毛母細胞〉への栄養供給が不十分になり、発毛が妨げられると考えられています。ヘアサイクル(毛周期)に異常が生じると、成長期が短くなり、休止期が長くなるため、毛髪が太く成長する前に抜け落ちてしまい、結果としてボリュームが減少し、地肌が目立つようになります。
こんな方にオススメ
- 髪の分け目が薄くなってきた方
- おでこが広くなってきた方
- 地肌が目立ってきた方
- 髪のボリュームがなくなってきた方
- 髪が細く、コシがなくなった方
- 抜け毛が増えた方
薄毛の種類
- びまん性脱毛症
- 薄毛や抜け毛に悩む女性の中で最も多く見られるのがびまん性脱毛症です。男性のように部分的に薄くなるのではなく、髪全体が均等に薄くなるのが特徴です。進行がゆっくりで目に見える症状が現れるまで気づきにくいため、気づいた時にはかなり進行していることがあります。この脱毛症は、原因を取り除くことで改善する可能性が高いとされています。
- 牽引性脱毛症
- 牽引性脱毛症は、髪や地肌が引っ張られることによって引き起こされる抜け毛で、特に若い世代に見られやすい脱毛症です。ポニーテールやお団子ヘア、同じ分け目を続けるなど、髪を引っ張るスタイルを繰り返すことで毛根にダメージが加わり、分け目や生え際が薄くなることがあります。
- 分娩後脱毛症
- 妊娠中や出産後にホルモンバランスが乱れることが原因で、一時的に抜け毛が増えることがあります。分娩後脱毛症は他の脱毛症とは異なり、時間と共に回復することが特徴で、通常は半年から1年程度で自然に改善されます。しかし、高齢出産や体力回復に時間がかかる場合、回復が遅れることがあり、完治が難しくなることもあります。
- 脂漏性脱毛症
- 脂漏性脱毛症は、ホルモンバランスの乱れなどによって皮脂が過剰に分泌され、その皮脂が毛穴を塞いで毛根や周囲の組織に炎症を引き起こすことにより発生します。この炎症が原因で髪の毛が抜けることになります。また、脂漏性皮膚炎を引き起こすこともあるため、早期の対処が重要です。
- 粃糠性脱毛症
- 乾燥した大量のフケが発生すると、フケが毛穴を塞いでしまい、その中で常在菌であるマラセチア菌が増殖します。この菌の増加により炎症や痒みが引き起こされ、その結果、髪の毛が抜けることになります。軽く髪に触れただけでフケがポロポロ落ちたり、シャンプー後にもフケが出ることが特徴です。
- 円形脱毛症
- 円形脱毛症は、年齢や性別に関係なく誰でも発症する可能性があります。円形の脱毛が突然現れるこの脱毛症は、小さな範囲であれば自然に回復することもよくあります。以前は強いストレスが原因とされていましたが、最近では免疫機能の異常が毛根組織に影響を与えることが原因だとする説が有力とされています。
薄毛の原因
- 加齢
- 年齢とともに髪の質が変化し、抜け毛や白髪、薄毛などの悩みが増えることがあります。これらは加齢による自然な髪の変化で、各年代で異なる髪の悩みが現れます。
■年齢による髪のエイジングサイン
20代:枝毛や切れ毛
30代:髪のパサつき
40代:白髪、ハリやコシの低下、髪のうねり
50代:抜け毛、薄毛、白髪
髪の密度は20代がピークで、髪の太さは35歳頃がピークとされています。それ以降、髪の密度と太さは徐々に減少し、30代後半から髪のうねりが目立つようになります。40代に入ると、女性ホルモンの変化や血流の低下に伴い、髪質の低下が顕著になります。
- 女性ホルモンのバランス
- 女性ホルモンであるエストロゲンは、髪の成長に重要な役割を果たします。主な働きは次の通りです。
■エストロゲンの働き
・髪の幹細胞を刺激し、髪の成長を促進
・髪の成長期間を維持
・髪のハリやツヤを向上
・血行を改善
・男性ホルモン(テストステロン)の抑制により、抜け毛を防ぐ
エストロゲンは、髪の発達を促し、髪の成長期を維持する働きがあります。しかし、エストロゲンは20代から30代がピークで、50代に入ると急激に減少します。その結果、髪の成長期が短くなり、休止期が長くなって、抜け毛や薄毛が目立ちやすくなります。
- ストレス
- ストレスはホルモンバランスや自律神経に悪影響を及ぼし、その結果、頭皮の血行が悪化します。これにより、髪の成長を促す〈毛乳頭〉や〈毛母細胞〉への栄養供給が不十分になり、発毛が阻害されると考えられています。ストレスは、仕事や日常生活での神経的な疲れ、または十分な休息が取れないことから蓄積されやすくなります。
- 食生活・過度のダイエット
- 規則正しいバランスの取れた食生活は、体調だけでなく、髪や頭皮の健康にも重要です。中性脂肪やコレステロールが多い食事を続けると、血液がドロドロになり、頭部の血行不良を引き起こす原因となります。頭皮の栄養状態は髪の健康に直結しており、栄養不足は脱毛を引き起こす要因となります。過度なダイエットや偏った食事は、頭皮に悪影響を与える可能性があります。
治療方法
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リポゲイン(外用薬)
ミノキシジルとアゼライン酸を組み合わせることで、相乗効果によって発毛を促進します。女性用には高濃度のミノキシジル3%を使用しており、アゼライン酸は脱毛の原因となる物質(DHT)を強力にブロックします。また、レチノールはミノキシジルの浸透力を向上させます。さらに、プレピレングリコールを使用していないため、頭皮のかゆみや湿疹などのアレルギー反応が起こりにくい薬剤です。
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パントガール(内服薬)
パントガールは、女性の薄毛(びまん性脱毛症や分娩後脱毛症)や抜け毛を改善し、発毛を促進する内服薬で、世界初の効果と安全性が認められた薄毛治療薬です。生え際や分け目が薄く見え、全体的に髪の毛が薄くなるなど、女性特有の薄毛の症状を改善します。
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メソセラピー法
幹細胞を培養した後の培養上清液には、数百種類の成長因子が含まれており、毛髪再生に効果があるとされています。この上清液を頭皮に直接注入することで、発毛機能を活性化させる治療です。休止期にある毛母細胞を刺激し、細胞分裂を促進させて成長期に移行させます。ヘアサイクルが正常化することで、発毛や産毛状の軟毛が太く、しっかりとしたコシのある硬毛に育成されます。